秘書課恋愛白書
再開と答え



「ごめん、お待たせ!待った?」

「ううん…私も今来たから大丈夫」


待ち合わせする人で溢れた最寄り駅で落ち合った私たち。


今日はユウと約束をした金曜日。

2人きりで飲みに行くのは久しぶりだった。

厳密にいうと就活が始まる前ぶりといったところだろうか

京都で会って以来だが変な感じがする。


「でも、こんな人混みでも綾女のことはすぐに見つけた」


そう言って爽やかに笑うユウにどきっとする。

そんな顔するの…反則だわ。

待ち合わせしてる女性たちと時々目が合うがそれはユウを見るものなんだろう。


「綾女が好きそうなお酒もご飯も美味しいところ見つけたんだ。予約してあるから行こっか」

「ありがとう」


いつもユウが率先してお店を決めてくれて、だいたいそこは私の好みのお店だった。


はい、と手のひらを出された。

……なんかデジャヴ。

頭にクエスチョンマークを浮かべていると手を取られた。



「え!?」

「いいじゃん。今日は久しぶりのデートだよ」


固まる私の手をぎゅっと握ってはにかむユウにビックリして戸惑っているが気付けばもうユウのペースに乗せられている自分がいた。
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