秘書課恋愛白書

いきなり声を上げたユウに小声で静止をかける。

マジかすげぇな、と目を見開いて驚きを隠せない様子のユウに苦笑いした。


「前雑誌のインタビュー読んだことあるけど、あれは確かにやり手だよな…自分の代で前以上に実績あげて急成長してるグループ珍しいと思う」

「雑誌のインタビュー…」


そういえば、以前食堂で営業の飯島さんと話した時はあんまりメディアに露出したがらないって言ってたけど、雑誌のインタビュー受けたことあるんだ…


「男の俺から見ても綺麗な顔してるなぁって印象だった」

「本当にね、女の自分から見ても嫉妬しちゃうくらい綺麗で整った顔してるよ」


言っててちょっと悲しくなった。


「でもやっぱりすげぇや。そんな社長の秘書やるなら相当な経験値と能力がなきゃ務まらないよな。仕事ができる女ってカッコイイと思う」

「大袈裟よ。仕事しかしてこなかったから…」

「……ごめん」


しまった、失言だった。

そういう意味で言ったわけじゃないけど、そうとも取れる。

私の言葉に目を伏せて謝るユウに逆に申し訳なくなった。
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