秘書課恋愛白書
どこまでも逃げ続ける私に諦めないユウはしつこかった。
根負けして付き合ったがなんだかんだ大学4年まで約6年近く付き合ったのだった。
クラスでもあまり目立つ方ではなく、控えめだった私のどこを好きになったのか。
それは付き合っていた当日からずっと教えてくれない。
いい機会だ、聞いてみたくなった。
「ねぇユウ。ずっと教えてくれなかったけど、なんで私を選んでくれたの?なんであの時…私に告白したの?」
私の問いかけに気まずそうに目を逸らして…少し恥ずかしそうにしながら口を開いた。
「………俺、サッカー部だったじゃん?で雨の日に一回バレー部と合同で体育館使った時とかあって、それでクラスでも関わりのない綾女が初めてバレー部のマネージャーだって知って。なんていうか、丁寧な仕事ぶりに惹かれたというか…」
ほんとそんなしょうもないことで好きになった、と照れ隠しなのか顔を手で覆いながら話す。
嘘…そんなの全然覚えてないし、まさか見られていたなんて。