秘書課恋愛白書

いつ着たかもわからないナイトウェアのボタンがお腹あたりまで外れていて、全開状態だった。

私…いつ着替えた?

数秒の間とともに自分の置かれた状態に叫んで剥ぎ取られた布団を取り返すのだった。


「きゃー!!!まままた社長…!」

「スーツのまま寝かせるわけないでしょ」

「そ、そうですけど!また見られた……」

「別に減るもんじゃない。それより今後一切僕以外のやつに見せたらそれこそどうなるかわかってるよね」

「……は、ははっ」


その視線だけで人何人殺せるんだっていう殺気を放つ社長に苦笑いを浮かべて頷くしかなかった。


「今はこれで我慢してあげる」

「んひゃっ」


そう言って私の鎖骨あたりに唇を這わせて吸い付いた。

ピリッとした痛みに肩が揺れる。

離れた社長は私を見上げてニヤリと笑うとベッドを降りた。


「シャワー浴びてくる」

「はぁ、どうぞ」

「何?一緒に入りたい?」

「…!そんなこと言ってません!」


そうやってすぐからかうんだから!

冗談だよ、と手をヒラヒラさせて部屋を出て行った。
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