秘書課恋愛白書

私の首元に光るネックレスを手に取っていじってみせると満足そうに微笑む。

指に絡めて引き寄せられ、自然と社長の顔に自分の顔が近づいた。


「会社じゃなかったら良いの?じゃあまた僕の家行く?」


いやいや、そういう問題じゃなくてですね。

引っ張られたネックレスのせいで自然と前のめりになる。

耳元でひっそりと囁く社長にピクリと反応して見せるとペロリと耳たぶを舐められた。

ゾワッと鳥肌が立ち舐められた左耳を両手で庇う。


「何するんですか…!」

「んー?相変わらず良い反応するなーって」

「お、ろしてくださ…んんっ」


腰を掴まれて本格的に逃げれないよう抱き込まれると私の口を塞いだ。

ちゅ、ちゅといやらしい音がして心臓の鼓動を打つ速度が速くなっていく。


「ふぅんん…っ」


ああ…また社長のペースに飲み込まれてしまった。

でも社長にされるキスが嫌だとは思えなくて受け入れてしまう私もコンプライアンスとか偉そうなこと言ってられない。
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