秘書課恋愛白書

「恐れ入りますが社長。私は秘書です。これは一体何のマネでしょうか」

「キミのところの企業理念ってなんだっけ」

「企業理念…?プロ意識を持ち顧客の心身ともにサポートし秘書業務に徹する…」

「でしょ?」


だからって今のこの状態と何の関係があるというのだ。


「仕事できるくせにこういうことには疎いんだ」


馬鹿にしたようにクスリと笑う。

言い返せなくて黙っていると綺麗な顔がさらぐっと近く。

ギラギラとした瞳から目を逸らさない。



「顧客の"心身ともにサポート"するってことは。キミは今日から僕のなんでも係だからね」


はい?なんでも係?


「……………!!えっ…ん?!」



考える隙も与えずにそれはどういう意味だ、と反論しようとしたが時すでに遅し。


何故か社長の唇が私の唇に重なっていた。

腰に回された腕、頬をするりと撫でるゴツゴツした指。

脚の間に社長の膝が割って入った。

一つ一つの動作に体がビクリと反応して揺れる。


なんで私キスされてるの?!!

あまりの出来事に体を硬直させていると、調子に乗ってその行為はどんどんエスカレートして激しさを増す。
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