秘書課恋愛白書
始まりのエピローグ
雲一つない晴れたある日。
《おめでとうー!!》
《綺麗ー!》
たくさんの笑顔や笑い声に包まれて盛大に行われた明凛さんの結婚式。
社長と共にお呼ばれした私も久しぶりの結婚式の参加に浮き足立っていた。
「うわぁ〜神田社長本当に綺麗!あのウェディングドレスも神田社長のためにあるみたい」
「大袈裟だな…まぁあれはダンナがどうしても着せたいってオーダーメイドした一点物らしいけど」
ほら、やっぱりそうじゃないか。
神田社長のためのウェディングドレス。
ほぅ…と惚悦した表情でそれを眺めていると、社長が私の耳元にコソッと耳打ちする。
「僕も早くキミのウェディングドレス姿が見たいよ」
「なっ…」
社長の顔を見ると、ニヤリと口角を上げる。
それって…少しは私との結婚を意識した上でのお付き合いってこと?
少しだけ想像して熱くなる頬。
「なーにニヤけてるの」
「い、いきなり変なこと言うから!」
もう、社長のせいなんだから…
嬉しさで緩む頬を抑えつついると、言葉を続けた。