秘書課恋愛白書
「そうだ。言い忘れてたけど、綾女。キミはもう派遣秘書じゃなくて僕の専属秘書だから」
「え?!それって…」
もう私はあの会社の人間じゃなくて…
あの社訓も気にしなくていいってこと?
てことは…この関係を大切にしてもいいの?
「当たり前でしょ?自分のグループ傘下の企業相手にこの僕が根回ししてないとでも思った?」
「また勝手なことを…!」
「これで何も弊害はなくなった。公私ともにこれからもサポートしてよ。カ ノ ジョ さん?」
顎をぐいっと持ち上げられて上を向かせられたと思えば、目の前には社長の綺麗な顔。
ブルーの瞳が私を捕らえて瞳の中に移る自分にドキッとした。
私はこの瞳に映った時からきっと逃れられない運命で。
今日も明日もこれからも私はこの人の側で振り回され続け、オトされていくのだろう。
社長と秘書の関係を持ったまま。
【END】
拙い文章ですが最後までお読みいただきありがとうございました。
ご感想等いただけたら嬉しいです。
2018.7.11 紬 響華