秘書課恋愛白書

生暖かいモノが唇をペロリと舐め口内へと侵入してきた。


何コレ……どうしよう。

こんなの久しぶりすぎてどうしていいかわかんない。


火照って熱くなる体に身動ぐ私。

社長はニヤリと黒い笑みを浮かべると私の舌に自分の舌を絡ませて口内を犯し、何度も角度を変えてはキスを繰り返す。

立ってられない。

そう思った時にはズルッと壁から崩れ落ちてぺたりとカーペットの上に座り込んでいた。



「あーあ…腰抜けるほど良かった?」


上からそんな言葉が降って来たが顔を上げることが出来ない。

激しい運動をした後のように心臓がバクバクと跳ね続ける。


キ、キスされた…

あの綺麗な顔が急に近づいてきて、キスされた…


今まで感じたことのないくらい顔の中心に熱が集まって意識が遠のきそうになった。



「え?これがファーストキスとかまさか言わないよね?」

「んなわけあるか!!」


つい口悪く社長相手にタメ口になってしまうほど今の私にはいっぱいいっぱいだった。

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