秘書課恋愛白書
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「な…なんで」
この光景に呟きたくなる私の気持ちとは。
数日が過ぎて、ついに社長のインタビューが行われる当日を迎えた。
インタビューのために用意した日当たりの良い会議室には私と三谷室長。
それと○○出版社の関係者が数名。
でも、明らかに何かがおかしい。
ねぇゆきちゃん…
これってお堅い経済誌のインタビューだよね?
なんで出版社の関係者がみんな…揃いも揃って女性ばかりなのだろうか。
ここにはいないゆきちゃんにそう叫びたくなるほど室内は女性で溢れていた。
雑誌記者と名乗る責任者の女性と名刺交換を済ませ、段取りを確認。
心なしか出版社の女性たちがソワソワしているように見える。
「……室長、雑誌のインタビューってこんな感じなのでしょうか」
「昔受けたのとはまた雰囲気が違う。こんな風に…女性ばっかりじゃなかったかな」
苦笑いを浮かべる室長も、この異様な雰囲気に気がついていたようだった。