秘書課恋愛白書
なのに選ばれたのは親友で、人の気持ちなどどうすることも出来ないことを学んだ高校2年生の17歳。
もともと生まれた家がこんな所だったせいで人生イージーモード。
この容姿のおかげもあり人間関係で苦労したこともなかった。
何もかも欲しいと思ったものは全てが手に入ると思っていた。
初めて人の気持ちの重さを知り、挫折を味わったあの時を僕は一生忘れることはないだろう。
人生どうでもよくなった気がして大した仕事もせず駆け込んだ馴染みのBARで早い時間から一人で酒盛り。
止めるマスターの言うことも聞かずにただただ浴びるように飲み続けた。
夜も更けて、僕しかいなかった店内にカランカランとベルの音とともに入ってくる他の客の足音。
気づけばそんな時間か…と思いながらも入り浸った。
どれくらいそうしていただろうか。
どんなに飲み続けても、酔っ払っても起こってしまった事実や嫌なことをお酒は忘れさせてはくれない。