秘書課恋愛白書

「プロ意識を持ち顧客の心身ともにサポートし秘書業務に徹する…」

「でしょ?」


黙り込む綾女に追い打ちをかけるように僕は話を続ける。


「顧客の"心身ともにサポート"するってことは。キミは今日から僕のなんでも係だからね」


言ってる意味がわからないという表情を浮かべたのを無視して綾女の唇を塞いだ。

腰に腕を回して頬をするりと撫でるとピクリと反応する体。

唇を割って舌を押し込んで歯列をなぞった。

口内を犯し、何度も角度を変えてはキスを繰り返す。

ズルッと崩れ落ちてぺたりとカーペットの上に座り込んだ綾女の反応に確信を持った。


男の影はない、と。



「え?これがファーストキスとかまさか言わないよね?」

「んなわけあるか!!」

「ふふっ…凄い、タコみたい」


綾女の目線に合わせてしゃがみこむと真っ赤になりながら精一杯反論する姿が可愛く見えてくる。
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