秘書課恋愛白書
「どういうつもりですか?!」
「僕の心身ともにサポートしてくれるんでしょ?今ちょっとだけ満たされた」
「フザけないで!」
綾女の頭に触れようと思った手が思いっきり強い力ではたき落とされた。
こんなことするために秘書をしてるんじゃない、と声を上げる。
じゃあ僕の秘書になるんだからそういう秘書になってよ。
綾女に叩かれた手を見せつけるように摩ると口を噤む。
「僕の秘書ってむしろメリットばっかりじゃない?キミが求めている実績もついてくるし、お給料だって今までと比べ物にならないくらい高いしさ」
キミの欲しがるものは全て手に入る。
「キミの言動一つであの会社をどうにでもできるんだよなー」
「やります。やらせていただきます!」
半ば強制的に頷かせて、そうやって綾女を手に入れ始まった日常。
今まで付いていた秘書とは違って仕事は申し分ないくらい完璧。
小言を言いながらも手はしっかりと動かす。