先輩、好きです。

それぞれの各自の部屋に荷物を置き、いよいよ練習が始まった。


最初に早朝で涼しく走りやすいこともあり、周辺の道を15分走ったあと、5分のインターバルを3回繰り返すというメニューが課された。


練習場所が山の中腹にあるだけあって、周囲の道には平たんな道などひとっつもなく、坂道と上り坂のエンドレスだ。


そんななか、一年生がヒーヒー言ってる中、先輩たちは昨年もやっていることもあり、スイスイと走っていった。


しかし、一年生も負けじと先輩たちに追いつくためにペースを上げたため、一年生はすでに疲れ気味だ。


「み、宮崎先輩速…っ」


「一年生諸君、私に追いつこうなんて100年早いわよ」


1回目のインターバルに入り休憩していると、このメニューをぶっちぎりのタイムで走りきった宮崎 京果[みやざき きょうか]先輩が同級生と話していた。
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