先輩、好きです。
そして合格発表のとき、自分の番号がそこにあったのを見て、涙が止まらなかった。
***
こうして、念願の先輩と同じ高校に入ったわけだが…。
入学したてのころは先輩との距離を縮めようと意気込んでいた。
しかし、あの頭も良くてスポーツ万能。
さらにそこにイケメン要素まで入っちゃってる先輩をこの学校の女子たちが見逃すはずもなかった。
ただでさえ一年ハンデがある私からしてみれば、一個上の女の先輩たちほど接する機会が少ないのが悔しい…。
それでも、なんとかチャンスを見つけては話しかけにいった。
そしてその成果がでたのか、同じ方向だったこともあり、たまに一緒に帰ったりもするようになった。
「ほら、笹野。ぼさっとしてないで行くぞー」
「えっ、あ、先輩も一緒に来てくれるんですか?」