二回目の初恋~彼女の初恋相手が現れたら
手術中

赤く光る文字が、涙でにじんでいく。

俺の母さんと千里の母さんがきて、祈るように待っている。


斗真だったら、あいつだったら。

あいつが千里の隣にいたら、こんなことにならなかったかもしれない。

俺があのとき千里を止めていたら。

もっと強く呼んでたら。

走ってついていってたら。

先に行かせなければ。

こんなことにならなかったかもしれない。


俺は、千里の隣を歩くことすら、できないのかよ・・・。

一緒にいることすら、許されないのか・・・?


俺には、千里を不幸にすることしかできないのか・・・・・・・。

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