一匹狼くん、拾いました。
「それにしても、一体どこに行くの?」
結賀の隣にいた伊織が、不思議そうな顔をして聞いてくる。
「……俺の義兄の店。案内するから、しっかり後ろついてこいよ。お前らに出会う前、俺が唯一信じてた男が経営する店だ」
俺はニヤニヤした形相をして言った。
学校の駐車場に止めたバイクに、3人同時に鍵をつける。
結賀達と俺はバイクにまたがる。
伊織が結賀の後ろに乗ったのを確認した所で、
俺はWhite Catに向かってバイクを加速させた。