一匹狼くん、拾いました。
BARには、二十分くらいで着いた。
俺はみんながバイクを駐車場に停めたのを見てから、BARのドアを開けた。ドアを開けると、カランコロンと歓迎の音が聞こえた。
「いらっしゃいませー。
銀……と、華龍か」
「ああ」
俺は一切の迷いもなく頷き、カウンターの前に行った。
「早く紹介してくれよ、ミカ!」
廉が俺の肩を小突いて、笑いかけてきた。
「あぁ。こいつは立花葵。楓の兄で、歳は俺らの4つ上だ。この店の店長だから、白猫とでも呼んでやって。
……俺の仲間だ」
静かに俺は言う。
「……銀、それがお前の答えか」
華龍の自己紹介が終わったところで、白猫は俺の顔を見ながら、笑って言った。