一匹狼くん、拾いました。
「じゃあ次だ。焼きそばとカツは?俺はコロッケでよろしく」
結賀が隣にいる廉と、真ん前にいる俺を見て言った。
「「焼きそば!!」」
廉と好みがかぶった。
「よしミカ、ジャンケンだ!」
「暴走族が超運勝負かよ……」
廉の提案に俺は呆れて言う。
「はいはーい、じゃあ、2人で寝っ転がって腕相撲でもすればいいんじゃない?」
「それおもろいわ!やろうぜミカ」
いやそれ……俺の手の傷跡見えんじゃん。
「腕相撲はパス」
俺は廉から顔を逸らして言った。
「なんっだよノリ悪いなー!!」
廉ははぁ?とでも言いたげな顔をした。
「それ、この手見て言えんの?」
俺は、廉に萌え袖のように無駄に伸ばしていた袖をめくり、白い手の平を突きつけた。