一匹狼くん、拾いました。
「ミカ今日は倉庫来るか?」
真ん前にいた結賀が聞いてきた。
「仁が行くなら行くー。家で一人は暇だしな」
何気なく俺は言い放った。
「……ほんと、ミカって仁に懐いてるよなぁ」
そこで、廉がニヤニヤとした形相でいった。
「…なっ、誰も懐いてねぇよ!!」
「ミーカー、顔が赤いんだよ!」
否定すると、近くにいた廉が俺の肩に体を預けてきた。
「いや重!」
「誰がだよ!ふざけんな!!」
冗談交じりに廉は抗議した。
「アハハ!!」
俺は思わず、声を上げて笑った。
楽しいな。
こういう日常も、悪くないな。
友達って暖かくて、
一緒にいると退屈しない。
……先のことなんて全然分からないけれど、
こいつら4人と白猫となら
案外、なんとかなるかもしれないな。
俺がそう思ったのは、ナイショ。