一匹狼くん、拾いました。
肌の部分が見えないほど青黒いアザができた背中を、女達はペタペタと触った。
スーッと背中の傷口を指先でなぞり、不快そうな顔をした俺を見て、遥は満足気に笑った。
「ねぇ銀狼、どこが一番弱い?」
俺の耳元で、遥は優しく囁く。
「なっ……んっ!」
虐待の跡があった耳を噛まれて、血が出た。
クソっ、……ジンジンする。
「痛っ!!!」
遥は俺の背中のアザを爪で引っ掻き、剥がした。
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