一匹狼くん、拾いました。
「フフ、痛がるその顔も最高に絵になるね。さすがモデルさん?」
俺は、思わず遥を睨みつけた。
クソ……っ。
アザから流れた血が、屋上に血の海を作り出した。
もはやこれ、性的虐待と言うより、ただの暴行だろ。
「そんなに怖い顔しないで、楽しもうよ銀狼」
ベリ、ベリベリ。
香里奈は制服のズボンを捲り上げ、
俺の両足に出来ている肌が見えないほどにあるアザを、爪で引っ掻いて手当り次第に剥がしていく。
「うっ、あっ、嗚呼ーっ!!!」
剥がれる音と、その度に襲うどうしようもない痛みに、俺は気絶しそうになる。
しかし、気をを失う前にまたアザを剥がされて、意識は無くなるどころか覚醒していく。
「アハハハハハ!!いいね、最高に面白いよ銀狼!」
屋上には、緋也の甲高い笑い声と、俺の悲鳴だけが無慈悲に響いていた。