一匹狼くん、拾いました。
「緋也、なんでこいつら連れて来たんだよ?」
ミカは俺を見て、怪訝そうに呟く。
「君に会いたがっていたから、つい好奇心でね」
緋也は笑いながら、ミカの肩を軽く小突いた。
「はあ……おまえって本当に物好きだよなー」
ため息を吐き、ミカは呆れ気味に言った。
その軽やかなやりとりは、まるで本当の友達のようで、あまりに自然だった。
俺達とは仲良くなるまでに一週間以上かかったし、喧嘩だって沢山したっていうのに、
緋也とはこんなにも早く仲良くなったっていうのか?
なんだそれ……。
イラついて、頭に血が上った。