一匹狼くん、拾いました。





お前の本心を暴くチャンスなんて、もう華龍が血流のアジトに行かない限り、現れはしないのか……?





「また不登校に戻るの?」






緋也はミカのことを、しょうがないなぁとでも言いたげに見つめていた。



「だってお前が嫉妬すんじゃん?




つか、こいつといても時間の無駄だし」





ミカは俺を睨みつけた。







仁って呼んでくれるどころかこいつ呼ばわりされ、あまつさえ喋るのも時間の無駄と言われるだなんて、考えてもいなかった。





ズキズキと、心が痛む。





なぁミカ……お前も結局偽善者なのかよ。







………あの母親みたいに、俺を裏切んのかよ。









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