一匹狼くん、拾いました。
俺が泣くのを見ても、父さんは
同情なんてしなかった。
謝ってなんてこなかった。
反省なんてしなかった。
『……お前は本当に不良品で、泣き虫で、ガキで、大して頭も良くない』
父さんはいつもいつも、ため息を吐いてそう言い放った。
ボキッ、グキっと、暴言を吐かれると共に、
自分の身体に次々と傷が出来て、骨が折れていった。
『運動はまぁそこそこだが、せいぜい同級生の平均より少し上なだけ。お前には、私が金を払って作ったその顔しか、所詮価値はない……』
その言葉は、いつもいつも、針のように
俺の心に突き刺さった。
『これだからお前はダメなんだ』
やめて……。
『この不良品がっ!!!』
もうそれ以上言わないで!
俺は、俺は……商品なんかじゃない。
父さんに作られた偽物の子どもなんかじゃない……っ。
「ミカ、ミカっ!!!」