一匹狼くん、拾いました。




「……緋也っ」




俺は緋也の胸に、自分の顔を押し付けた。



「クク、本当に君は泣き虫だ」





「……うっさい。



ずっとそばにいろ!!!」






背中に両手を回し、俺は悲鳴のような声で叫んだ。




俺の両手の爪が、緋也の服に食い込んだ。







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