一匹狼くん、拾いました。
俺は屋上を出るとエレベーターで一階まで降りて、マンションを出た。
「俺も、混ぜろよ」
そして、マンションの入口付近で喧嘩をしていた数十人の奴らのうち1人の肩に触れ、俺は声を掛けた。
「お前、グレーの獣耳!!銀狼か!」
「気づくのが遅いんだよ」
男の言葉に自分の言葉を重ね、俺はそいつの腹を蹴り上げた。
するとそいつは、商店街の前方を照らしていた街灯の明かりの所まで吹っ飛んだ。
「てめぇっ!!」
仲間の男が怒り、俺に拳を向けてきた。
俺はそれをしゃがんで交わし、
その男の溝に拳を入れた。
「……さぁ、次は誰が相手だ?」
「「「うっ、うあああ!!」」」
倒れた2人の男を見て、残された仲間が正気を失って俺の元へ突っ込んでくる。
俺は、そいつらを全員殴って蹴って気絶させた。