一匹狼くん、拾いました。
4人で隣同士机をくっつけて、教卓の前にいる担任と向き合った。
「あの、あいつはいつからここに来てないんすか?」
結賀が、顔をしかめて言う。
「……確か去年の10月くらいだな」
去年の10月?
今は4月だから、てことはもう、来なくなって半年は経ってるのか。
「あんたは理由を知ってるんすか」
俺は首を傾げて言った。そんなに学校に来たくなくなるなんて、一体何があったんだ。
「……俺が知ってるのは、断片的な事実だけだ。
お前ら、立花楓って知ってるか?」
「はい、去年の7月に交通事故で亡くなった同級生のことですよね? 人当たりが良くて、色んな子に慕われていた子ですよね」
すぐさま、伊織が反応した。
言われてみれば、そんな子がいた気がする。
「ああ、……そいつな、三上の彼女だったんだ」
刹那、頭を鈍器で殴られたような衝撃が俺を襲った。
額から、タラっと汗が流れる。
嘘だろ………。