一匹狼くん、拾いました。
家に帰りたくなければ、ここにも居たくない……か。
「……なぁ、それって居るのが怖いの間違いだろ。
俺達はお前の昔の友達みたいに、いなくならねぇよ」
直後、ミカは俺の体を押し倒した。
「……友達?ああ、そうか。お前あのセンコーから俺の話聞いたんだ?
で?勝手に人の過去探って、楽しかったか?」
肩に腕を押し付けられた。痛ぇ。
「「「仁っ!!」」」
結賀達の焦った声が聞こえてきた。
「……ミカ、俺達はただお前のことが気になって」
「俺にそういう無駄なお節介はいらねぇ。……友達なんか、俺は二度と作らねぇ」
ミカは俺を睨みつけ、怪我した左足を引きずって幹部室を去り、倉庫から出ていってしまった。