君が見えなくなる、その一瞬まで。
「花ー!!」


向こうから幼馴染みの笠井 夏美が手を振ってくる。


「よし、行くか!!」


私達は勢いよく階段を駆け下りた。


校舎を出るとお世辞にも綺麗とは言えない風が頬を掠める。


踏切が閉まる直前で抜け出し、角を左に曲がる。


そこには小さな赤い屋根のカフェ”rusie”(ルシエ)があった。
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