キミだけが知らない想い
「実はさ…俺来週、彼女と半年記念日を迎えるんだ。でなんかプレゼントしたいなって思ってて」とあっくんは言う。

あ~なるほど。そうーゆうことか。

「何でもうれしいと思うよ」と私は前置きをしてから、私ならこんなのがいいかな?と何個か候補をあげてみた。

「ありがとう」と笑うあっくん。

「お礼にこれくらい奢ってよ?」と私が冗談ぽく笑うと、わかったと言ってくれた。

「ところでお前ら、いつになったら付き合うんだ?」とあっくんは話を変えてきた。

「だって一向に告白してくれないし」と私が言うと、あっくんは「ほんと、そう言うとこぶれないし頑固だよね!まあ、美穂のそこがいいとこなんだけど」とあっくんは言って笑った。

私は笑うしかなかった。

「さてと、そろそろ帰ろっか」とあっくんは言って席を立ったので、私も一緒に立ちあがり、お会計をあっくんにしてもらい店を出た。

そしたらそこには、何故か優斗がいた。

「あれ?優斗何でいるの?」と私が言うと、

「二人で何話したのか気になって?」的なことを言ってきた。

「あは☆もしかして俺が美穂口説いてたとでも?気持ち知っててそんなことするわけないじゃん?俺には大切な恋人いるんだしね?」とあっくんは言った。

無言の優斗。

「えっ?マジで思ってた?!やめてよね~嘘だよ?とりあえず、迎えに来たんなら、送ってて。帰り道一緒なんでしょ?俺彼女のところ行くし!」とあっくんは言って私たちに手をあげてバイバイ言うと去っていった。

取り残された、私と優斗。

とりあえず、並んで歩き始める。

けど、お互いに無言のまま。先に口を開いたのは耐えられなくなった私で。

「一応心配とかしてくれたのかな?ありがとね」と言ってみた。

私は優斗の顔見て言いたいことはなんとなく理解した。

「部活の話をしてたの。副キャプテンとしてね。キャプテンから宿題出されてて。後は、彼女と半年記念日を迎えるから何かプレゼントしたいけど、どんなものをプレゼントしたらいいかって。女子の意見を聞きたいって言うからさぁ、私ならこんなのがうれしいかな?って言っただけよ。お礼にって奢ってもらったけど」と私が言うと、

優斗は納得したいみたいだった。

そして少し考えるような仕草を見せて、

「なぁ、提案いいか?」と真剣な顔して言ってきた。
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