それを過去と呼ぶには(仮)
許されないことをしたことは、わかってる。



だから、今は罪滅ぼしのために人のためになるようなことをしながら、目立たないように普通の高校生をしている。



まぁ、結局は…。



「ただの自己満足でしかないんだけどね。」



「何が自己満足なの?」



「え!!?」



突然後ろから声が聞こえてきて、振り返ると同じクラスの田中爽(たなかそう)君が立っていた。



「田中君!?えっと、それは…。」



「あれ?それって前に先生が言ってた鳴神?だよね?小野さんも好きなの?」



そう言って、私が持っていた絵本を指さした。


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