BLUE GIRL

強く思ったせいか幸いにもタクシーは現れず、駅前まで歩くことになった。


ユウの後をついていく。



「ごめんね。Ryoにまだ話せてなくて」


「なにが?」


「ユウに全て打ち明けたってことを…」


「話しても話さなくてもどっちでもいいよ」



興味のなさそうな反応。
それなら、私だってーー

「ユウのためだけでなくて…私とRyoの間に、秘密を作りたくないだけ」



言い終わると同時にギュッと唇を噛む。

違う。
ユウに謝りたかっただけなのに。
こんな時間まで付き合ってくれて、ありがとうとお礼を言いたいだけなのに。



「へぇ、秘密ね」


ユウは立ち止まり、振り返りざまに言った。


「それじゃぁさ、」


強引に腕を引かれ、思わずバランスを崩した私の首にユウは噛み付いた。


「痛っ」


「これはあいつに言えるの?」


抵抗する隙を与えず、唇を塞がれた。


息ができないくらい執拗な、
大人のキスが降り注いだ。


「ゆ、んっ、ぅ…」


「愛してる」


唇が離れ、上がった息を整えている私はその言葉に固まる。


「ユウ、今、なんーーつッ、」


再び重なった唇は、
1回目よりも長く、熱く、情熱的だった。

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