BLUE GIRL
無我夢中でユウにしがみつく。
拒絶したいのか、それともそれ以上を求めているのか、混乱した頭では答えが出せない。
「どう?今夜のことはRyoに言えそう?」
ぼんやりと彼の唇を見つめる私から距離をとり、ユウは口の端を上げて笑う。
「ユウにキスされて、拒めず受け入れたって正直に言える?」
「…受け入れてないっ、!」
涙目になる。
「そう?可愛らしい唇は奪ったけど、おまえの顔と首以外には触れてない。嫌がれば簡単に逃げられたよな。それどころから俺の身体に体重をかけてきたのは、おまえだろ?」
「違う!」
「ああ、気持ち良かったから、思わず逃げることを忘れたわけか」
「ひどい……」
「ろくに知りもしない男の歯型を首につけて、否定しても説得力のカケラもないな」
彼の瞳は冷たく、全身で私を見下している。
違うよ、ユウ…。
相手があなただったから、逃げなかった。
他の誰かだったら、全力で逃げたよ。
「これはしばらく痕が残るな」
優しく撫でるように首に触れられ、
思わずくすぐったさに、身をよじった。
それを痛みと勘違いしたユウの目が細められる。
「痛いか……」
一瞬見せた後悔の表情に、胸が苦しくなり、涙が溢れ出た。