BLUE GIRL
「これ、お土産」
ブローチの時のように立派な箱に可愛らしいリボンがかかったお土産を掌にのせてもらう。
海外でも私のことを考えてくれていたんだ。
「私、ブローチのお礼もまだしてないのに、ごめんね」
「身につけてくれてることが何よりだ」
胸についたスズランの花束のかたちをしたブローチを見てユウは言う。
「これもちゃんと身につけて」
「もちろん。開けていい?」
ユウが頷いたため早速、リボンを解いて箱を開ける。
「…これって……」
高級な箱の中で光る宝石。
太陽の光が反射してより一層輝いた。
「婚約指輪?」
戸惑う私に疑問符で返した男は、余裕な笑みを浮かべて言った。
「その指輪を買った店、結構有名なんだけど、店から出た瞬間に写真撮られた」
「写真ってまさか…」
「明日の週刊誌に載るらしいよ。くだらねぇよな」