BLUE GIRL
「この間、海外メディアで恋人のことを聞かれた時に、私の年齢と誕生日公開してたよね?許可もなく!」
「それくらい良いだろ」
「ユウさんなら上手く交わせたでしょう?ネットのニューストップになってて、恥ずかしかったよ」
「全世界に、おまえのことを彼女だって言いふらしたいだけだ」
言葉を失う。
待って。
遠距離であるにも関わらず自分からは連絡を寄こさず、淡々とした態度をとっていたユウの発言とは思えない。
私の手に指輪をはめてくれたユウを見つめる。
白い手は少し日焼けしていた。
海外で海でも入ったのだろうか。
「俺のファンと名乗る奴の大半がおまえの存在を知ってるよ。だけどおまえが俺のモノだってことはみんな知らないから、指輪くらい良いだろう」
「も、もちろん嬉しいよ。待ってる間もずっと寂しかったし」
雰囲気にのっかて本音を口にする。
「悪いな。これからは恋人らしいことをしていこう。おまえの好きなところに連れて行くし、わがままも全部聞いてやるから。会えない時間のことは、申し訳ないけど我慢して」
「デート連れて行ってくれるんだ」
「ああ。どこへでも」
「いつ?」
「まず、どこへ行きたいんだ」
「遊園地に夜景の綺麗なレストランに、ユウの大学!」
本当はユウが隠さずに私のことをメディアに話してくれることが嬉しい。
スキャンダルはいつの間にかユウの惚気話に変わったことは有名な話で、元々その絶対的な演技力に惹かれているファンは変わらずユウを応援して続けてくれている。