BLUE GIRL
今日は午後から撮影に入るが、監督のご好意で午前中に稽古をつけてもらえることになった。
アラームが鳴るよりも早く目を覚まして、コーヒーを淹れる。
昨日の夕飯は余計なものを使ってない優しい味がして、胃もたれもない。
お金を出そうとしたがユウは受け取ってくれなかった。今度、お礼しないとね。
はぁ、撮影…憂鬱だな。
溜息をつきながらテレビのリモコンを探す。
天気をチェックしてから服装を決めることが私の日課ではあるが、
つけたテレビからユウの声が聞こえて、危うくマグカップを落としそうになった。
「ユウ…?」
テレビに近付き、表示されていたテロップに目を奪われた。
"人気俳優 また熱愛!ユウの実家に挨拶へ!"