BLUE GIRL
マグカップをサイドテーブルに置き、Ryoは私の手を引いた。
そしてゆっくりと顔が、唇がーー近付いてくる。
彼の目を見つめるが、その瞳は哀しみの色をしていた。
「Ryo、やめて」
咄嗟に顔を背ける。
「ユウのキスは受け入れて、俺は拒絶するの?」
「Ryoと一線を越えても、海が喜ぶとは思えない」
手を伸ばしてRyoの身体を引き離した私は溜息をついた。
私たちの間に愛なんてものはない。
海を失った傷を舐め合い、依存しているだけだ。