**零れる涙**
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「カンナ、行こう。

大丈夫、飛び立つ翼ならここにあるよ」


君が、差し出す手を握った。

そう、翼ならここにある……


一人じゃない…。








「ただいま、父さんっあのさ、今日」


リビングにいる父さんに声をかけた。


リビングで、茶菓子に手を出している父さん。

「あ?なんだ。どうした?」


私、この状況。

進くん…………私………。

戸惑う私は、君に掴まった。


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