同居人は恋愛対象外。
「ごめんね放課後時間取ってもらっちゃって。」
どこからともなく凛ちゃんの声が聞こえてきた。
誰と喋ってるのかな?
声が聞こえた方に歩いて行くと体育館横の木の下に凛ちゃんと男の子が見えた。
も、もしかして…今日言ってた告白!?
私は咄嗟に体育館の影に隠れてそっと耳を傾けた。
「別にいいけど、なんの話?」
低くてでも透き通った声が聞こえてくる。
寝てるところしか見てなかったから水田くんの声初めて聞いた気がする。
「その…優しくてかっこいい水田くんが好き!
もしよかったら私と付き合ってくれませんか?」
うわーーー凛ちゃんついに言ったよ!
影で聞いてる私の方がドキドキしてくる。
でも告白を受けた水田くんは特に動じることもなく無表情でこう言った。
「俺別に優しくないし、そもそもあんたも顔で選んでんだろ?
そんな奴と付き合わないから…。」
…はぁ!?
え、何あの人!
普通女の子の頑張り踏みにじるようなことあんな平気な顔して言う?
思わず声が出そうになったのを両手で押し殺した。