同居人は恋愛対象外。


「洗い物終わった〜?ちょっとこっち来て。」


ご飯を食べ終わりベッドに座りながらテレビを見ていた水田くんは少し大きな声で私を呼ぶ。


「待ってもうすぐ終わるから。」


残った洗い物を洗ってしまい捲り上げたセーターを元に戻しながら呼ばれた方に足を向ける。


「ここ来て。」


ベッドの上から手招きされるもんだからベッドに腰掛ける。

次の瞬間水田くんは後ろから私を抱きしめた。

一瞬何が起きたのかわからなくて戸惑いを隠せなかった。


「ど、どうしたの?」


私の肩に乗せられた頭からシャンプーのいい香りがするから余計に心臓がうるさく鳴る。


「ちょっと……真奈不足。」


真奈………。

水田くんの口から初めて聞いた私の名前。

ずっとドキドキうるさい胸がさらに音をたてる。


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