同居人は恋愛対象外。


「他の男好きなやつを無理矢理振り向かそうとかそんなせこい事はしたくない。

だから俺はいつかあんたが気持ち落ち着かせた時、俺を選んでくれるのを待ってる。」


最近、心の中に水田くんに揺らぐ私がいる事を薄々感じている。

でも、やっぱり長い間恋していた事もあってきっぱりと涼太くんを諦められない私もいる。

その事で水田くんに迷惑をかけてる気がして申し訳ない気持ちでいっぱいになった。


「こんな私でごめんね。」

「別に謝んなくていい。ゆっくり考えて。」


頭を優しく撫でる手からいつになく優しさを感じて目が熱くなる。


「ひゃっ!……」


涙をこらえてるとほっぺにキンと冷たい感覚。


「泣くなよ。これでも食べて元気出して。」


さっきまで冷蔵庫で冷やしてたゼリーを片手にニッと微笑む。


「ありがと。……ってそれ私が水田くんのために買ったやつ!」

「ほら、笑顔の方が断然可愛い。」


思ってもみなかった不意の言葉。

やっぱり反則だよ…どんどん水田くんの事気になっちゃう。


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