同居人は恋愛対象外。
「……んん……あれ、ここ。」
ゆっくり目を開けると真っ暗だったはずの景色は明るくて、寒かったはずなのになんだか暖かくてふわふわしている。
寝ぼけてて状況がつかめないままじっと天井見つめてると視界に久しぶりに見る水田くんが映り込む。
「やっと起きたの。
部屋の前で待ち伏せとかストーカーみたいなんだけど。」
徐々に意識がはっきりして、ここが水田くんの部屋で、ベットで寝ていることに気がついた。
「きゃーー!!へ、変態!」
「命の恩人にそんな言い方ないでしょ。
凍死しそうなあんたを助けてあげたんだけど?」
飛び起きてクッションを投げつけるも全部受け止められめんどくさそうにそう言う。
「あ、ありがとう。」
「うん。……てかこんな時間に俺の部屋になんの用事?」
もっと怒ってるって思ってたのに割といつも通りすぎて拍子抜けた。
「そ、その……お母さんと話しなくていいのかなって。ずっと気になってて…。」
「やっぱりその事………話したよ、ちゃんと話してきた。」
その顔は暗く落ち込んでる。
「長くなるんだけど…話聞いてくれる?」
「うん。……聞く。」