同居人は恋愛対象外。


「な、なんかごめんね。」

「いいよ。こうやって来てくれたから。」


半ほとんど騙されたようなものだけど…。

心の中でそう思った事は隠しておこう。


「あんたにお願いがあるんだけど。
……あと少ししかないけど、今日一日の時間俺と一緒にいてください。」

「いいよ。一緒に過ごそ?」


頭を下げて右手を前に出した水田くんの手をしっかり握った。

なんだか不思議な気持ちに包まれる気がする。

照れくさいような、嬉しいような…そんな気持ち。


私からオッケーをもらった水田くんは少し頰を赤らめ照れくさそうに喜んでいた。


その顔に胸がキュンっとなるのを感じた。

その感じは涼太くんのこと本気で好きだった時の感情に似ていて、私水田くんに恋してるんだって知らせる。

いつからだろうはっきりはしないけど、気づいたら水田くんの事ばかり考えていた気がする。


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