同居人は恋愛対象外。
「ご、ごめんね〜。」
頭をかきながらえへへ〜と言ってる私を少しホットしたように見つめてくる涼太くん。
「なぁ、なんかいい事あった?
思ったほど落ち込んでないというか、ちょっとだけ嬉しそうに見えるんだけど…
俺だけ?」
そう言われてみるとあんまり落ち込んでない…かな?
「もしかして、今日からシェアハウスするからかな?」
「シェアハウス!?楽しそうじゃん。
え、でも誰と?」
「それがね、スイちゃんて子なんだけど…
大家さんに頼まれてオッケーしちゃっただけで、まだあった事ないんだよね〜。」
「スイ?変わった名前。あだ名とかだったりして。
たしか…真奈のとこの大家さんに真奈の事もしんちゃんとか変な呼び方するよね。
もしかして…男だったりしない?」
_____ガタガタッ!
その音に振り向くと、隣で長谷川くんと話してたはずの水田くんがオドオドして立ってた。
「廉?どした、急に。ビックリすんじゃん。」
「わるい、ちょっと用事思い出した。」
「お、おう…。」
そう言って戸惑ってる長谷川くんを置いて廊下にかけていった。
水田廉……。
私と同じ感じで大家さんがあだ名つけるなら…
スイちゃん…………
ってそんなバカな事あってたまるか!
あんなのと同居!?
ありえないありえない!
ブルブルと首を横に振って頭の中の変な考えを吹き飛ばす。