同居人は恋愛対象外。
「洗濯物どこ置いといたらいいの?」
「えと、そこのカゴに……って、ちょっと!」
洗ったコップについた泡を流しながら前を見た私は上半身裸の水田くんを見て思わず目を伏せてしまった。
「なに、男の裸とか見たことねぇの?」
少し小馬鹿にするような顔してこっちを見つめる水田くん。
涼太くんとはお風呂一緒に入ったことはあるけど幼稚園までの話で…。
ましてや彼氏だっていた事ないんだから見たことなくて当たり前でしょ!?
「な、無いに決まってるじゃん!
ちょっと早く服着てよね。」
その私の指摘に面倒くさそうに従う水田くん。
人の家で裸になるしいただきますだって言わないし、非常識にも程がある。
「決めた…。水田廉。この家に居させてほしいなら私の作るルールに従ってよね。」
「ったく、なんでフルネーム…。
あんたほんとめんどくさい。」
「めっ………。ルールはルール従ってよね?」
めんどくさいとディスられまたまた怒りそうになったけど、怒ったとこでどうせバカにしてくるだけだとはわかってるから堪えた。
「はいはい、わかりました。」
気のない返事だけするとソファーに横になりそのまま寝てしまった。
1日目からこの手強さ。
半年も我慢できるかな…。
水田くんの寝てるソファーに目をやりながら深くため息をついた。