同居人は恋愛対象外。
「まぁ、真奈が文句言ってくれたんならちゃんと次に進める気がするよ。」
校舎の外を眺めながら少し寂しそうに答える凛ちゃん。
「本当に進める?」
「んー未練が完璧ないって言ったら嘘になるけど…やっぱりクヨクヨしててもなんにもなんないじゃん?
ちょっとずつかもしれないけど少しずつ前に進むよ。」
きっと辛いはずなのに凛ちゃん本当にすごい。
私もちゃんと前に進めるといいな。
なんか、勇気もらっちゃった。
「凛ちゃん!」
「ちょ、ちょっと真奈?」
私はそっと凛ちゃんを抱きしめた。
「凛ちゃんは本当に頑張ったよ。すごいよ。」
「や、やめてよ。泣きそうになるじゃん!
てか、私も頑張ったんだから真奈も頑張んなよ?
じゃないと何のために田辺と同じ学校目指したのかわからなくなっちゃうよ?」
少し泣きそうな声になった凛ちゃんだったけど一瞬でいつもみたいに元気になって私にそう言った。
「でも、涼太くん私の事妹だとしか思ってなさそうだし。」
「そんな事言ってたら付き合えないよ?
わかった!今日の放課後真奈の家で作戦会議しよ!」
「べつにい………よくない!!」
いいよと言いかけた私の頭を水田くんの顔がよぎる。
こんな状況で水田くんと凛ちゃん鉢合わせちゃダメダメ。