同居人は恋愛対象外。


「なぁ、あんたその服誘ってんの?
胸元あきすぎじゃない?」


平和に数日が過ぎていったある日のお風呂上がり。

最近少しだけ暑くなってきたから毎年着てる薄手のパジャマを着てリビングに入った私に放たれた水田くんの言葉。


「んな!?そんなわけないでしょ!
変態、見ないでよね!」

「別に…そんな貧乳見せられたとこでどうも思わないけど…………いたっ」

「貧乳で悪かったですね!」


私を貧乳と言ったバツにソファで再びスマホに目を落とした水田くんめがけてクッションを投げつけた。


「別にどっちだって興味ないけど。」


怒る私を無視してスマホの画面に再び目を落とした。

からかうだけからかって興味ないとかありえないでしょ。


ふいとそっぽ向いて洗い物を始める。


でも水田くんてあんなに悪態ついて困らせる割に私の作るものをまずいとか言ったことないんだよね。

案外良い奴だったりする?

いやいや、あんな人が優しくていい人だなんてありえないでしょ。

よく少女マンガとかで見るみたいに幼なじみと同居だったらどんなに良かったことか…。


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