同居人は恋愛対象外。


「こんな事言うと真奈悲しみそうなんだけど…
明日から本格的に練習始まるらしくてさ。
登下校一緒にできないんだ。」


え………。

同じ高校だ!って浮かれてて何にも考えてなかった。

そっかここはサッカーの強豪校。

朝練に遅くまでの練習なんて当たり前なのかも…。

今までずっとピンチな時は涼太くんに助けてもらって…

ダメダメ、これ以上涼太くんに迷惑かけて大好きなサッカーまで邪魔しちゃダメ。


「やっぱ悲しいよな?」

「か、悲しくないもん!サッカー頑張ってね!」

「……ありがとう。
部活ない時は真奈と帰るから。」


そう言って頭にポンと手をのせてくる。

これは昔から私が悲しんでると涼太くんが慰める時にしてくれてた。


「悲しんでるのバレちゃったか〜。」

「当たり前、何年一緒だと思ってんの。
真奈が喜んでる顔も悲しんでる顔も俺、全部見てきた。」

「そんな事言われると惚れちゃうよ…。」

「え?何?聞こえなかった。」


ボソッと言った私の声は届いてないみたいで耳を傾けて私に近ずいてくる。

涼太くんが近くにいるだけでドキドキしちゃうのに当の本人は私の気持ちなんて知らずにこんな事簡単にしちゃう。


「何にもない!送ってくれてありがとね!
明日から練習がんばれ!」

「お、おう!真奈も風邪ひかないようにきをつけろよ?」


急にポンと押しのけられた涼太くんはビックリした顔してたけど気にしない。

だって、今私凄く顔赤いかもしれないし、こんな顔見られたくなかったから…。


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