同居人は恋愛対象外。


「真奈のセーラー服姿か〜。
中学卒業して1年も経ってないのになんか懐かしいな!」


帰り道私たちのクラスの出し物を聞いた涼太くんは笑顔でそう言った。


「でしょ!?私も涼太くんの学ラン姿想像しちゃった。」

「うわ、なんか照れる…。」.


そう言いながら右手を頭の後におき照れくさそうに笑ってる。


「ほんと…なんか、照れるね。」


照れくさそうな涼太くんを見て私と同じ気持ちなんだっておもうとつられて照れくさくなっちゃう。


「そうだ!文化祭の最後にね、花火打ち上げるみたいなんだけど…よかったら一緒に見ない?」

「花火!?そんなのあんのここの学校、なんかすげぇ。いいよ一緒に見よ。」


いいよの一言で胸の奥が熱くなった。

熱くなってついニヤけてしまう。

照れてるところ見られないように必死で隠した。


「ほ、ほんとにいいの?」


現実なのか確かめたくてもう1回聞いてみる。


「なんで?昔から真奈とは一緒に花火見てるんだからいいに決まってんじゃん。

それに今年の夏は真奈と海行けなかったし、その埋め合わせって言ったら言葉悪いけど、一緒に花火みたい。」


真面目な顔でそんな言葉をくれるから、確認した私がさっきよりも照れてしまう。


「よかった…文化祭楽しみにしてるね。
じゃ、じゃあ…バイバイ。」


私のアパートの近くまで来たところで照れを隠すために逃げるように帰った。


もしかしたら告白うまくいくかな。

照れてるって事は私に少しでも気があるって事なのかな?


嬉しすぎて良いことがある気がしてくる。


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